中学受験を考えたとき、まず、悩むのは「塾通いは何年生から始めるべき?」ということ。
現在、首都圏・関西圏の多くの塾では、4年生からの3年間のカリキュラムが主流ですが、5年生からの2年間のカリキュラムが主流の地域もあります。
希望する学校を受験するためのカリキュラムを塾が何年で組んでいるのか?まずは、塾に行って確認してみることです。
また、さらに下の学年からの入塾を勧められる場合もありますが、この場合は、その間やる内容は、4年或いは5年からの準備の内容となっています。
下の学年から通うべきかどうかは、子供の状況次第です。
カリキュラムを無理なくスタートできるようなら、その必要はありません。
そして、入塾したら、大切なのは、ちゃんと成果を上げていくことです。
そのためには親の協力で「塾をいかに活用するか?」がポイントとなってきます。
親技では、親の力で子どもの成績を上げるさまざまな工夫を紹介していますが、塾の活用法についても親技ならではのノウハウがあります。ぜひ参考にして頂きたいと思います。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。
ではここからは、塾の先生に3年からの入塾を勧められているけど、どうもそれに納得できないお母さんからの「塾通いは何年生からがよいでしょうか?」というご相談をもとに、何年生からの通塾がよいのか?その理由や判断方法などもう少し、詳しくお話していきます。
小3 Kさん
数ヶ月前にこのサイトにめぐり会い、中学受験に対する親の役割の重大さをしっかりと認識させられました。ありがとうございます。
塾講師の言葉に秘められた本音を紐解きながら、親に的確なアドバイスをされるストロングさんにぜひ、ご意見を伺いたいと思います。
「塾通いは何年生からがよいでしょうか?」
とても初歩的な質問で申し訳ありません。
中学受験の書籍を読んだり、いくつかの進学塾の先生の意見を伺ったりしました。が、どうしても答えが出ません。
書籍では4年生からの塾通いをすすめているものが多いのですがこれといった決定的な理由がありません。
塾の先生は『4年といわず、3年からのほうが無理なく、受験体制にもっていけます。』と言われるのですが、セールストークのようにも感じられ納得できませんでした。
私は受験をせずに公立中学へ行きました。中学受験未経験です。
主人は中学受験をし、私立中学へ進みました。「5年生からの塾通いで充分だった。4年生からでは息切れしてしまうと悪い。」と言います。
しかし、これは20年以上前の話です。
中学受験が珍しく無くなった今日ではどうなのでしょうか?
子どものやる気と、親のフォローで事情は変わってくると思いますが、ストロングさんおすすめの、通塾開始学年を教えてください。
ちなみに息子は小学3年生です。
今の学校の通知表では成績がいいのか悪いのかよくわかりません。
家庭学習をする習慣は付いていて、細切れの時間を合わせると2時間ほど基礎固めの勉強を親としています。
(ある本で、家庭学習は「学年+1時間」とあったのでそれには及びませんが…)
大変お忙しい中、読んでいただきましてありがとうございました。
以前、どなたかが同じような質問をしていたり、お答えになっていたらすみません。
それでは失礼します。
Kさん、質問ありがとうございます。
中学受験をお考えになっており、塾はいつから通わせるのがよいだろうかという質問。
いやあ、この質問は本当に多いです!!1ヶ月で結構な数がきます。
本を読んでいると4年生からが良いと書いてある。
はい、4年に1票!
塾の先生に聞くと、3年生からが良いと言われた。
はい、3年生に1票!
ご主人はご自身の経験から5年生からで十分だろと言う。
はい、5年生に1票!
合格体験記には、6年からすべてを投げ打って打ち込んだとある。
はい、6年生に1票!
いやいや、難関中学に合格したあの子は、赤ちゃんのころから知能開発教室に通っていたらしい・・・
赤ちゃんに1票!
待て待て! 塾にいっさい通わずに中学受験に合格したなんて本もあったぞなんて(≧◇≦)
・・・・・・・・・・こうなったら、頭もゴチャゴチャ(◎_◎)
もうお気づきだと思いますが、「中学受験の塾通いは何年生からがよいでしょうか?」という質問には、
いろいろ「アリ」「なんでもアリ」ということなんですね。
だから、答えも正解もない。
ガッカリしたって!?
いえいえ、だからこそ注意が必要なわけです。
正解のない質問の答えをあっちこっち探し求めても、結局は100人100通りの答えに行き着くわけです。
ただ、うちの子供の場合、どうすべきだろう?
これをどう考えるか?
中学受験の塾をどうするのかについては、こう考えていけばいいのです。
順番に話をしますので、「うちはどうだろう?」って考えながら進んでくださいね。
すでに塾に通われている方で成績が上がらないと悩んでいる方も検証する意味でお付き合いください。
中学受験で塾は必要か?
ここからいきましょう!
塾でやることを家庭でできるなら、塾にいく必要はないです。
さすがに、難関中学への合格を目指すのなら、親自身が塾講師といった指導経験者でなければは難しいと思いますが、偏差値50前後の学校であれば、やり方次第では十分可能だと思っています。
テキストは、四谷大塚の予習シリーズなどの市販の教材を使って、親子で時間割を決めて勉強をしていく。
塾に通わせない分、親にとっては「お金」の負担が少なくなり、子供にとっては「塾への往復時間」の負担がなくなります。
当然、親の労力はぐ~んと大きくなりますけど(^_^)
なぜ、こんな話をするかというと、よくこんな話を聞くからです。
塾に行って帰るだけで疲れ果て、家で勉強できない
長い時間をかけて塾に通い、授業を聞くだけで精一杯。授業内容は頭に入っていないが、時間的にも体力的にも家での勉強はできない。
どうしたらいいの?と相談があります。
今のままで良いわけありません。
でも、解決策を探すには、
今やっている勉強は、本当に塾でしかできないことなのか?
という問いかけからはじめる必要があります。
塾への往復、授業を合わせて4時間かかる。テキストとノートを見て「親子で4時間勉強すれば、どれだけできるか?」と予想してみる。
親子で勉強することに抵抗ないご家庭であれば、絶対検討すべきです。
塾に行って帰って、成果はゼロ。これより、たとえ2時間の勉強で今より成果を出すことができれば、断然いいわけですから(^_^)
授業数を減らして、家での勉強を増やす。辞めるわけではないので、受験情報は入手できる。
このように、志望校、親の都合、親子関係などを踏まえて、塾にいくべきかを考えてみるのです。
塾に通う選択をとるとしたら、いつからスタートすべきとなるわけですね。
まず、お父さんの5年生からで十分だという意見について。
これには、注意が必要です。
お父さんの通った塾では当時、カリキュラムが5年生からの2年間で組まれていたのではないかということです。
というのも、私たち親世代が中学受験をしたころは、多くの塾が2年間のカリキュラムを組んでました。
現在、首都圏・関西圏の多くの塾では4年生からの3年間のカリキュラムが主流です。
これが、地方なんかに行きますと、いまだに5年生からの2年間のカリキュラムだったりもします。
地域によって受験事情は異なりますから、受験する地域の事情に合わせることが必要なんです。
4年生からの3年間カリキュラムの塾に5年生から入塾とする。もうこの時点で、1年間出遅れていることになる。
出遅れてのスタートは、絶対にお勧めできません。
5年生の内容を習いながら、同時に4年の勉強も進めないと追いつきません。子供の負担はさらに増えるからです。
では、塾の先生に進められた3年生からどうだろうとなりますが、ここにも事情があります。
難関校を目指すクラスは、これまで4年生からのクラスしかなかった塾が3年生のクラスを新設する傾向にあります。
理由は、2つあると思うのです。
1つは、塾生の確保。
競合他塾より、少しでも早い段階で生徒を確保するためです。
Kさんがセールストークに感じらたのはそのためでしょう。
小3・小4は選抜テストを合格すれば、授業料は免除!なんていう塾もありますからね。
もう1つは、4年からだと落ちこぼれる生徒がいるから。
落ちこぼれというより、伸び悩む生徒が多いといった方がよいかもしれません。
中学受験の場合、みんな最初は難関中学を志望校とする傾向があります。
まあ、夢は大きくです(^_^)
当然、塾のカリキュラムは難関中学に合わせたカリキュラムを3年間でこなせるように立てています。
これについていけない生徒は、伸び悩むことになります。
だから、無理なくスタートできるよう3年生からのクラスを設置しようと考えたのです。
その証拠に、4年生からはじまる3年間のカリキュラムには変更はなく、3年生にやる内容は4年からの準備の内容となっています。
3年生から通うべきか、4年生からでいいかは子供の状況次第なのです。
では、どうやって判断するか?
3年生でやるテキストを見せてもらうことです。
うちの子、こんな問題できるかな?
と思って眺めてみましょう。
大丈夫だと思ったら、次に4年生のテキストも見せてもらうのです。
さて、どうでしょう?
大丈夫だろうと思えば、5年生から入塾って!?
ノンノン!!
4年生で大丈夫と思ったら、4年生から行く。
ポイントは、「解けるところから、はじめること!」
これが、絶好のスタート切るためのコツですから(^_^)
ちょっと不安となれば3年生からの入塾を検討すべきでしょう。
いざ、入塾したら塾をいかに活用するか?が問題となります。
元をとるためにも、子どもだけでなく親の協力が必要です。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。